市街化調整区域の売買に確認したいポイント!不動産売却時の注意点など詳しく解説

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この記事の監修・執筆者

未来不動産コンサルタント株式会社

代表取締役 小川 樹恵子

保有資格:不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸経営不動産管理士、FP2級、証券外務員2種、貸金取扱業務取扱主任者

【本サイト(鯨鑑定士の不動産売却・投資)のメイン監修者】2007年から2014年の間に、個人の不動産鑑定事務所ほか、住友不動産株式会社に勤務し、不動産鑑定評価実務や不動産売買の経験を積み、「不動産の鑑定評価から売却・購入までワンストップ対応!」をモットーに、2014年未来不動産コンサルタント株式会社を設立し、現在は、不動産鑑定・不動産売買のほか不動産実務等の講師なども務めている。

家や土地を売買する時に、そこが「市街化調整区域」なのか確かめることが重要です。

聞いたことがあっても、具体的にどのような区域のことを指しているのか、分からない方もいると思います。

不動産売買を行う際、区域によって価格に大きな影響を与えることが多いです。

当記事では、調整区域にある不動産の売却を円滑にさせるためにも、注意点など解説しています。

クジラ先生
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こざかな生徒
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参考になります!

売買時に注意したい市街化調整区域はどんな所?

市街化調整区域とは?

都市部の周りにあることがほとんどで、都市計画法によって決められた市街化を抑える区域になります。

具体的には、都市部ではない郊外が多く、自然豊かなエリアを守るための区域でもあるのです。

家やショッピングモールなどの建物を建築する際に、色々とルールがありますが、限られた公共施設や、農業や漁業を行っている業者などは、この区域に建築できます。

調整区域では決まり事が多くあるので、不動産取引を行う際は、普通の売買より円滑ではないことを覚えておきましょう。

市街化調整区域が作られた理由

今まで農地として使用してきた土地に、家やショッピンモールなどを建築すると、都市開発は進んでいきますが、農業が失われていきます。

よって、産業を守るために調整区域が作られたという訳です。

絶対に市街化にしてはいけない訳ではなく、インフラや開発をしないエリアのことを言います。

インフラとは生活に欠かせないサービスのことで、水道やガス、電気、交通、通信といったものです。

よって、この区域の住宅のトイレは、水洗ではなく汲み取り式の所も多くあります。

新しく開発したり、建物を建築したりする際には、行政機関から許可を取らないといけません。

交通機関や水道の整備をするにも、多くの時間がかかってくるので、不動産取引をすることはあまりなく、購入希望者も現れにくいです。

また、駅が離れた場所にあったり、街に出るまでの交通手段が少なかったりするので、車がないと通学や通勤が困難になると言えます。

しかし、固定資産税が安く済むことや、周りに商業施設が少ないので静穏な生活ができるのは利点です。

調整区域の土地は広くて価格も低いので、不動産会社からすすめられますが、きちんと周りの状況を把握して売買することが大切です。

区域には市街化調整区域を合わせて3種類ある

区域は全部で3つに分けてあるので紹介してきます。

種 類内 容
市街化調整区域基本的に建物を建築するのが難しい。
許可を取らないといけない。
市街化区域家やショッピングセンターが多く都市開発を進めるエリア。
非線引き区域2つの区域のどちらでもないエリア。
調整区域より制限されていない。

調整区域は全体の約10.3%で、市街化区域は約3.9%、非線引き区域は11.5%となっていて、東京都心や大阪市などの市街化区域は、意外と少ないことが分かります。

自分の不動産がどのエリアに該当するのか知るためには、ネットで「都市計画図」を見れば確かめられます。

他にも、役所の都市計画課や、図書館に行って図面を確認できるので、問い合わせてみましょう。

3種類の区域に対する規制について

前述したように、調整区域には定められた決まりがあるので、以下の項目を把握しておきましょう。

  • 開発をする際は、行政から許可を取らないといけない。
  • 農林水産業や公共事業にとって必要な建築物である。
  • 建物を新たに建てたり、リフォームしたりする時は、行政に申し出て確認して貰う。
  • 建物の面積や高さなどの最低限度を、整備計画によって決めることは不可。
  • 50㎡を超える不動産の取引は、届出をしないといけない。

救済措置を取り入れている自治体もあって、条件が満たされた不動産の場合は、建設の許可が取れることもあります。

さらに、2001年に改正された都市計画法は、下記を受け入れることにしました。

  • 開発指定されている場所で開発工事をする建物の使い道が、周りに支障をきたさないこと。
  • 市街化が進むことなく、条例で決められた開発の建築をすること。

自治体によって建築物の内容が違ってくるので、違反行為とならないように確かめておきましょう。

区域内で許可が要るか要らないか

基本的に調整区域では、建物を建築するのが不可になり、許可を取ることで建築できるものがあります。

許可を取るものと、そうでないものと分けて、福岡市を参考に紹介していきます。

許可の有無内 容
無 し農家の住居農業に関わる倉庫や施設郵便局、公民館、図書館小さな日用品店
有 り学校や保育所ゆうちょ銀行コンビニ、理美容店、飲食店ガソリンスタンド、工場分家住宅(本家から分かれて家が必要となった時)診療所、鍼やお灸の施術所家をリフォームする時集会所

自治体によって違いますが調整区域でも、許可を取ると上記の建物は建築ができます。

農家の住居は、行政に確かめなくても建築できます。

また、農家の世帯が分かれて建てた家を「分家住宅」と言いますが、許可を取るのに少し難しくなるというもの。

しかし、許可が無くても家を建てられる時もあるので、確かめなくてはいけません。

また、以前に開発をしても良いとされている区域なら、許可を取らなくても建物を建築できます。

既に家が集まっている集落のエリアも、建築や建て替えが認められるケースがあるので、役所に聞いておくと良いでしょう。

調整区域の評価はされているのか?

調整区域では、市街化を抑える場所に指定されているので、生活をする上で重要なインフラの整備が活発的ではありません。

よって、ガスはプロパンガスで、下水道も整っておらず浄化槽なため、嫌がる人が多いです。

土地や家を売却する際にも、買い手が新しく家を建てたいケースや、リフォームをしたいなど、許可が取れるか確かめなくてはいけないので、不確定さと手間が多いことから、価値が低くなっています。

また、不動産を買ってから将来売ることを考えていたとしても、買い手には利益になりづらいので、調整区域内の住宅を売却するのは困難になり、市場の評価は低い傾向です。

区域内で住宅を購入するメリット

区域内のメリット

行政で決められている事が多い調整区域は評価が低い傾向ですが、逆に利点となる部分もあるので紹介していきます。

周りの状況が静穏で住みやすい

調整区域は自然が多いエリアなので、穏やかにゆっくりと過ごせる環境です。

周りには住宅やお店が少ないので、隣人トラブルになりにくい利点があります。

また、映画を観る時など、音量を気にせず楽しむこともできます。

開発の許可が今後も下りることは無いエリアになるので、静穏な生活を続ける事ができるでしょう。

土地が安い

市街化区域と比べると、土地の価格が5割くらい安いです。

調整区域ではインフラが整っていないので価値が低いですが、安い価格で広い土地を購入できる点は魅力的です。

固定資産税などの税金が安い

市街化のエリアより税金が安く済みます。

固定資産税が少ないのと、市街化を抑える場所なので、都市計画税がかかりません。

利点を紹介していきましたが、次に調整区域でも取引するにはどうしたら良いか解説していきます。

市街化調整区域で取引する方法や手順

調整区域は規制が厳しいので建築もそうですが、取引するのも困難になりやすいです。しかし、スムーズにできる場合もあるので、把握しておいてください。

クジラ先生
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こざかな生徒
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はい!

調整区域内でも不動産取引しやすいケース

調整区域でも以下のような不動産なら取引しやすいです。

以前から開発の許可を取って、建てられたもの

この区域では工場が多く、許可を取って建築されたものは、同じ目的で規模も同等である場合、入手した後も建て替えができます。

同じ目的で使うとなると、取引の相手は同業者ということです。

開発の許可を改めて取ることが非常に厳しいので、許可を得ている物件なら価値が上がり売却しやすいと言えます。

宅地として地目を変えられて、許可して貰えそうな土地

現在は農地だったとしても将来、開発の許可が通って宅地に地目が変わるような土地だと取引しやすいです。

市街化区域が直ぐ隣にある物件

家やショッピンモールなどが多い市街化の直ぐ近くにある調整区域なら、インフラも整っているので許可が下りやすいです。

物件を売った後に、買い手がまだ許可を取れていなくても、市街化の隣なら開発の許可が通る確率は高いと言えます。

しかし、許可が取れると確定がない場合は、買い手と揉める原因にもなるので、明らかにすることが重要です。

そのため、物件を売る際には仲介して貰う不動産会社に、許可が下りる旨を詳しく役場で調べて貰ってください。

用途地域に存在する物件

調整区域にあっても、許可を得ていて用途地域と規定されているケースがあります。

そのほとんどは、第一種低層住居専用地域と言って、高さに決まりがあるエリアです。

低い住宅に統一することで住み心地の良い環境を保つといった、ルールが定められている区域です。

この場所なら建て替えができるので、取引しやすいと言えるでしょう。

調整区域に指定される前から建てられた物件

線引きをする前から物件が建てられていたら、売却しやすいです。

行政の事情で、不動産に制限をすることは、相応しくないからです。

買い手が家を建て替えする時には条件があり、満たせないと許可が下りないため、売主は取引する前に予め役所に確かめておかなくてはいけません。

調整区域内で不動産取引しにくいケース

売却が難しい場合の農地の有効活用法!

一方、調整区域で取引しにくいのは、以下の規則の厳しい不動産です。

許可を取るのが困難な土地

基本的には許可が取れない場所なので、建物を建築できないことがほとんどになります。

買い手としては家を建築できないため、青空駐車場などの使い道しかないです。

購入する目的が、そのような用途なら良いのですが、許可が無いと土地の価値が低くなり、売れたとしても安い価格になってしまうことも。

許可を取っていない物件

農家の施設や家は、許可が無くても建築ができます。

反対に、一般の人が住む家は許可を取らないと建築が不可になりますが、許可が取れていない家も中には存在しています。

理由は、最初に調整区域と線引きしていた当時、曖昧な手続きだったこともあり、許可が無いといけない場所であっても、許可無く建ててしまった家もあるのです。

こういった家の場合は建て替えができないので、価値が低く取引しづらいのです。

農地

昨今では農家がどんどん減っているため、国の対策として「農地法」という法律で決められています。

農地を売る際には農業を営む人にしか売れず、許可を取らないといけません。

農地の地目を変えて売る時にも、許可を取らないといけないので、農地法の規制があるため、さらに売却しづらい状況になります。

農地などは許可が取れなくても他にも使い道があるので、また後ほど解説していきます。

調整区域でスムーズに不動産取引するために

取引には決まりごとが多いので、調整区域の物件は価値が低い傾向ですが、周りの環境が良好だったり、税金が安かったりなどメリットはあるというもの。その利点を活用し、取引をスムーズにさせる方法を紹介していきます。

クジラ先生
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こざかな生徒
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お願いします!

どのくらいまでか開発できるのか調査して売り込む

売却する土地が、どのくらいまで開発できるか調査して、買い手に提案してあげられると良いです。

具体的には、売る予定の土地が更地だった場合、駐車場など用地を探している買い手を見つけ、土地の使い道にそこまで規制がないことを売り込みます。

さらに、土地が安い時は、老人ホームや診療所を建てる予定の人を探して、調整区域でも需要に合った建物なら、許可を得られやすいと売り込みます。

許可を申し出る買い手側の気持ちになり、土地にはどのような制限があるのか調査してあげるのがおすすめです。

近くの農家に聞いてみる

これから売る土地が農地なら、近くの農家さんに聞いてみるのも良いでしょう。

調整区域は使い道によって地目が分けられていて、畑や田になっている土地は農地として使用しなくてはいけません。

農業をこれから始めようとする人より、近くの農家さんに聞いてみた方が売却しやすいと言えます。

また、隣の家に住む人にも聞いてみるのもおすすめです。

土地の幅などが広がるので、隣の土地を買っても良いと考える人は多いです。

加えて、農業委員会に問い合わせてみるもの良いでしょう。

農地を買いたい人を紹介してくれたり、詳しく売却方法を教えてくれたりするので、取引がスムーズになります。

地目を変えて売る

売るのが農地だと、一般的に予め地目を宅地に変えておきます。

買い手にとっては、地目が変えてあれば手続きをしなくても良いので、購入しやすくなります。

地目は1回でも変えてしまうと、農地にまた変更することが困難になるので気をつけておきましょう。

土地が売却しやすくなるという点のみで、無謀に転用して取引してしまうと、その地域にネガティヴな影響を与えてしまう恐れがあるので注意してください。

調整区域の不動産を取り扱う業者に頼む

調整区域の不動産を売買した実績がある不動産会社は少なく、ニーズもあまりないので、仲介手数料を低くしている業者が多いです。

しかし、ほとんどの不動産業者は収益より経費にお金がかかってしまうので、調整区域の不動産売買には乗り気ではなく、その結果実績があまりない状況に陥っています。

反対に、調整区域の専門業者は、知識と経験が豊富なため、仲介手数料が高かったとしても、取引に対しきちんと協力してくれるので円滑に進むでしょう。

買取業者に依頼する

早く売りたいと考えている人は、買取業者に依頼することでスムーズに取引ができます。

不動産会社と契約する時には、基本的に仲介を目的として行われますが、業者から買取をして貰う方法もあるので、買主が現れるまで待たなくても売れるのでおすすめです。

いくつかの業者に査定を出して貰ってから、依頼した方が良いです。

1社だけだと価格に偏りが生じるので、複数の業者に査定して貰い、相場を確かめます。

調整区域の不動産を売る流れを解説

調整区域の不動産を売る時の手順は主に下記のようになります。

登記簿を確認する

土地の登記を確かめて、地目が何であるか把握しておきます。

不動産会社に査定を申し込む

査定を不動産会社に頼むと、役所などに出向いて行政調査をします。

個人でも行政機関に聞いてみることで、売りたい不動産がどのような制限があるか、具体的な内容を知ることができるでしょう。

買取業社に連絡

調整区域の不動産は売却が困難のことが多いので、買取業社に連絡して査定をして貰います。価格は通常の8割になってしまいますが、早く売ることが可能です。

仲介業者に頼んでみる

買取業社より高く売りたいと考えたら、調整区域に得意な業者に依頼します。

仲介の契約をする時は、専任媒介契約をすると良いです。

一般媒介だと複数の会社に依頼をするので、業者が売却活動を頑張ってくれないことが予想できます。

また、自分で買い手を探して売買取引を容認しない「専属専任媒介契約」を選ぶより、自分でも取引して良い「専任媒介契約」をすることをおすすめします。

契約方法契約数売却活動の報告レインズの登録契約期間
一般媒介契約複数義務はなし義務はなし無期限
専任媒介契約1社のみ2週間に1回以上契約後7日以内3ヶ月
専属専任媒介契約1社のみ1週間に1回以上契約後5日以内3ヶ月
専属専任媒介契約

売却活動をする

業者と契約を結んだら、売り出す価格を決定して、購入してくれるターゲットを絞ります。

売買契約を結ぶ

買い手が無事に現れて、問題なければ契約を締結。

次に、売却活動をしてみたけど、厳しかった場合はどうしたら良いか紹介します。

調整区域の不動産が売却困難になってしまった場合

調整区域の土地は、色々と制限があるので売れにくいですが、何も活用せずそのままにしていると固定資産税がかかり、さらにはゴミを勝手に捨てられる被害も考えられるというもの。

売れにくい土地をそのままにしては勿体ないので、何か活用できなか具体例を紹介していきます。

そのままにせず駐車場(月極やコインパーキング)にする

調整区域は建物が建築できないので、売れ残ってしまった土地は、駐車場として活用すると良いです。

しかし、ほとんどが田舎にある土地であることから、需要がない場合もあるので気をつけなくてはいけません。

駐車場として活用するなら、コインパーキングにするか、月極駐車場にするか選択します。

月極にするなら、工場など仕事場の近くだったり、家の敷地に収まらなかったりする時に駐車場として利用するのが予測できます。

コインパーキングなら、駅の付近やショッピングモールの近くで利用する人が多いでしょう。

こういった土地であれば駐車場として活用するのも良いですが、異なる場合は別の使い道を考えた方が良いです。

駐車場の特徴

メリットデメリット
初期費用をかけなくても良い税金が上がる集客が難しい

土地を平にならし、車の幅に白線を引けば駐車場は完成してしまうので、初期費用がそこまでかからずに済みます。

一方、建物がない状態で土地を活用すると、固定資産税を安くできる特例が利用できないので、税金が上がってしまうデメリットがあるので確認しておきましょう。

ある程度広い土地ならば太陽光発電を設置する

調整区域で土地を活用するなら、最も太陽光発電がおすすめです。

何故なら、駐車場のように集客を意識しなくても良いからです。

10kw以上のものを取り入れると、20年間は電力を買い取ってくれるシステムになっているので、設置費用の元も取れます。

太陽光発電が壊れてしまった場合などの、保証制度も確かめておくようにしてください。

メリットデメリット
集客しなくて良い補助金制度がある天候によって発電量が変わる設置に費用がかかる

資材置き場として企業に貸し出す

建物を建てなくても土地を活用できます。

資材置き場を必要としている企業が近くにいれば、貸してくれたお礼に整地をしてくれるケースもあるというもの。

収益はそこまで見込めないですが、何も活用しないでいるよりかは良いです。

ただし、資材を乗せる大きなトラックが通れる道幅ではないと活用できません。

また、資材置き場を必要としている企業が近くにいないと、この活用法は難しいでしょう。

メリットデメリット
整地をしなくても良いケースがある費用がかからない近くに困っている企業がいること収益は期待できない道幅がないといけない

メリットとデメリットはあるが霊園にしてしまう

墓を多く置ける土地なら霊園として活用もできます。

調整区域の土地は安いことが多いので、業者にとっても利用したい場所になります。

今まで紹介した活用の中でも収益を見込める可能性がありますが、数十年は貸し出すことになるのは念頭に置いておきましょう。

また、霊園として活用することに、近隣の人が嫌がる場合もあるので、周りに気遣って運営することが重要です。

メリットデメリット
長い期間収益を見込める費用がそこまでかからない周りに気遣うこと土地が戻ってくるまで期間が長い

許可が得られれば老人ホーム(サ高住)も建てられる

調整区域でも開発の許可を得られると、建物を建築できます。

許可を取ることができたら、老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を建てて活用すると良いです。

自治体でも近隣の状況を見て、需要があると判定したら許可が取れます。

今後も高齢者施設は増えていくと言われているので、許可は取れやすいでしょう。

老人ホームなどは設備が充実しているので、街から離れた郊外でも入居者には困らないです。

メリットデメリット
節税ができる社会貢献ができて優遇制度がある初期投資が高額倒産したら転用が困難

初期投資は高額となりやすいが社会福祉施設を建てる

公的施設は行政に届け出をして、協議をすることで建設ができます。

普通は開発の許可が難しい場所だったとしても、施設を建てようとしている法人を探して土地を貸し出せば収益を得られます。

また、土地の所有者が施設を建築して、法人に貸し出すことが多く、初期投資が億単位となり高額です。

賃料は高利回りなのはメリットですが、しばらくして事業が失敗してしまったら、施設を転用するのが難しくなるので、気をつけましょう。

メリットデメリット
収益が見込める需要がどんどん増える投資額が高額2042年以降は入居者が減る

社会福祉施設と同類(公的施設)の診療所を建てる

社会福祉施設と同じく公的施設になるので、届け出をして協議をすれば建設できます。

調整区域の土地の周りに診療所の需要があって、これから開業を考えている医師がいれば活用できます。

診療所も土地の所有者が建設して、医師や法人に貸し出す事がほとんどです。

メリットデメリット
賃貸住宅より初期費用が安い節税できる転用が厳しい効率よく稼ぎにくい

区域内で売る時の注意点

区域内で売る時の注意点

市街化調整区域の不動産を売却する際には、いくつか注意点があるので把握しておきましょう。

区域指定であるか確かめる

2000年に都市計画法の改正で「区域指定」の制度が取り入れられました。

自治体が決めた区域の場合は、調整区域でも開発の許可を得られるエリアになります。

許可は取らないといけませんが建物が建てやすく、売買取引しやすい地域です。

区域指定にして貰えるのは、「周りとの距離50m圏内に40戸以上の住宅ある」「上下水道が整っている」「市街区域が直ぐ隣にある」などの条件があり、各自治体によって違ってきます。

市街地再開発事業などの開発した区域の場合は、建設する際には許可を得る必要がないです。

所有している土地が区域指定なら売却しやすいので、役所で調べて確かめておきましょう。

23種類ある地目を把握しておく

地目は23種類(宅地、畑、雑種地など)に分けられています。

登記されている地目が調整区域になる前から宅地だと、許可が要らないので取引しやすいです。

一方、調整区域になってから宅地になり住宅が建築された場合で、売却する時は許可を取らないといけません。

また、住宅が建築されていてもそこが農地なら、農家の人にしか土地を売れないのです。

一般の人が土地を買うなら、転用の許可を取らないといけませんが、農地法が厳しいので許可を得られないケースもあるでしょう。

住宅ローン特約を確かめておく

不動産を購入する際には、大体の人が住宅ローンを組みます。

調整区域に関しては、誰でも建物を建てられないので、銀行からしたら担保にする価値が下がるため敬遠されます。

しかし、許可を得た不動産ならローンを組みやすくなります。

買い手はローンが組めなかった時に、契約が白紙になる住宅ローン特約を設けているのか重要なポイントになります。

線引きのタイミングはいつか確認する

不動産が調整区域に定められる前から存在していたのかによって、売却の仕方が変わってきます。

固定資産税の納付書を見ると、いつ建てられたのか日付が記載しているので分かります。

調整区域と決められる「線引き」をした時期は1970年に行われていましたが、役所や自治体のホームページで確かめると良いでしょう。

線引き前からある

不動産が線引きされる前から存在するなら、最初からあったので、行政の事情で調整区域になり制限をかけられている状態です。

よって、所有権を移転する際には許可を取らなくても良いです。

買い手がリフォームをする時にも、規制に沿った内容なら許可は要りません。

線引き前の不動産なら、リフォームや建て替えが可能なので、売却しやすくなります。

ちなみに、線引きした後に建て替えをしてしまうと、線引き後の不動産と見なされるので、気をつけてください。

線引きした後

調整区域と決められてから家があるなら、許可を取って建築しています。

所有権を移せるのは基本的に親族や相続できる人のみです。

他人に売却する際には、買い手は許可を取らないと買うことができません。

仮に、購入の許可を得られても、リフォームや建て替えの許可を得られるかは不明になります。

買い手としては、不確定な不動産を購入することになるので、線引き後の家は取引しにくいです。

買い手と交渉で揉めることがある

取引中に、許可を得られなければ契約を破棄したいと言ってくる買い手がいます。

買い手の土地の使い道によって許可を得られるのか決定されるので、売り手としてはどうしたら良いか分からないものです。

このような揉め事にならないためにも、調整区域の取引に強い不動産会社に依頼しておきましょう。

まとめ

市街化調整区域は建物を建築することが基本的には無理なので、売却が難しいです。

地目が宅地ならリフォームや建て替えができるので、取引しやくなります。

昨今では地方暮らしや、レトロな古民家が人気を集めています。

市街化区域と比較しても価格が安いので、買い手にはメリットです。

しかし、色々な制限があるので調整区域の不動産を売るなら、これらの内容を理解してから売却した方が良いでしょう。

そのため、調整区域で取引の実績がある不動産会社に依頼することが重要です。

所有している不動産の地目を確かめることや、区域指定であるかなど把握することから始めましょう。

クジラ先生
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こざかな生徒
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わかりました!

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