『家族のセキュリティ、大丈夫ですか?』
妻子を持つ良き父親のジャックは、銀行のセキュリティ・システムの専門家である。そんな幸せな家庭を事件が襲う。家族が強盗グループに誘拐されたのだ。要求は家族と引き換えに、自身が考案したセキュリティを破って1億ドルを盗みだすこと。決死の駆け引きをすることに・・
すべてがネットワークで繋がった社会のシステム。銀行の取引もデータのやり取りにすぎない。これからは銀行強盗もハイテク化、サイバー化するのだろうか。情報化社会の一見危うい部分も垣間見るが、ジャックのようなエンジニアによってシステムは守られているのだ。しかし、高度化したシステムにおいても、それを扱うのは人の手が必要なわけでこういった事件が起こらないともかぎらない。むしろ起こりうる事件かもしれない。
エンジニアであるジャックを、久しぶりに主演のハリソン・フォードが演じている。実年齢からいったら少々設定にずれがあると思うのだが、年齢を感じさせないアクションありの演技はまだまだ健在だ。いつも追い詰められた男の役だが、ここでのジャックは家族の為、自らも犯人に仕立てられながらも立ち向かう。なんか以前の作品をいろいろと思い起こさせる。一方で強盗コックスの計画も用意周到で、ジャックや家族のデータ、行動のすべてを監視している。改めて個人情報の重要さや、ネットワークの危うさを見るようだ。そして自らの証拠を消し、セキュリティも万全(?)。犯人がジャックであるような偽装まで・・・。そんな犯人たちと出し抜こうとするジャックの駆け引きは、最後には立場が逆転するあたり面白い。
家族の絆といったテーマとしてみれば、必死に助けようと奔走する父親の姿。それだけの作品でもありシンプルなストーリーだ。すこし反抗気味の娘との関係も垣間見えたが、絆を取り戻すことができたのだろう。仕事としてシステムのセキュリティを守ってきた男が、家族を守るためセキュリティを破る。強い父親、必死の父親をとおして、守るべき大切な家族といったものが示される。冷酷な犯人とは対象的であって、家族のセキュリティといったものを考えさせられるかもしれない。
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