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10/14 |
『シン・シティー』 |
yamao |
採点:★★★ |
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『ハードな男たちが魅せる純愛?』
暴力と犯罪の渦巻く街“シン・シティ”。正義など無いに等しいこの街で、ふとしたことから愛する者の為に命を懸ける3人の男たち。それぞれの想い、戦いはどういった結末を迎えるのか・・・。
アメコミの実写化はヒーロー物からついに劇画の世界へとひろがった。ダークな世界“シン・シティ”を舞台にさまざまな過去を持った住人達が織りなすドラマである。アメコミの劇画ともなると馴染みがないだけに先入観など無く観る事ができた。すべてが暗く荒廃した、時代背景も不明なパラレルワールドが再現されている。劇中ハードな暴力シーン(R15)も挿入されているが、全編モノクロ調の為か強烈な刺激は抑えられているようだ。さらにシーンごとに赤、青、黄のカラーだけが色付けされているのは印象的で、エピソードを彩るキャラを浮き出させる。それにしても観ていて思うのだが、どうも平面的な動きしか感じられない。それは狙いなのだろうが、映画というよりコミックそのものに見えてくるのは斬新な試みだろう。ストーリーとしてはコミックから3つのエピソードを紡いだかたちである。それぞれのエピソードの主役である3人の男をブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェンが演じている。その他、ジェシカ・アルバなど多彩なキャストの共演も見所だ。エピソードは、少女を救うため権力者と対決する刑事ハーディガン(ブルース・ウィリス)、愛した娼婦の復讐を誓う大男マーヴ(ミッキー・ローク)、娼婦の自治区オールドタウンをギャングから護るため戦うドワイト(クライウ゛・オーウェン)を描く。それぞれが魅せるのは愛の形であり、自己犠牲、復讐、擁護とでもいえるだろうか。女の為なら命を投げ出す。なんでもありの街で無償の愛を貫く不器用な男たちの姿を魅せつける。しかし、敵対する側が見せるのもまた歪んだ愛の形だろう。それは犯罪であるが、この物語の主人公は人を殺すことも厭わない。権力者が支配する世界ではそれが正義かどうかは見方によるのだが、貫いた愛は真実である。
ここで描かれているのは架空の街であり無法の街だが、暗黙のルールで成り立っているわけで、それが破られたとき破ったとき多くの血が流れる。綺麗事では済まない、現実世界の闇の部分を凝縮しているようでもある。そんな救われない世界に男たちが残したモノ、それは愛という希望ではないだろうか。
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