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09/29 |
『ルパン』 |
yamao |
採点:★★★★ |
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『怪盗紳士が盗むのは貴女の心!』
裏家業が泥棒だった父、そして謎の惨殺。忌まわしい幼少期をおくったアルセーヌ・ルパン。やがて大人になった彼も華麗な泥棒になっていた。そして偶然にも幼馴染のクラリスとの再会、カリオストロ伯爵夫人を助けたことから王家の財宝を巡る陰謀に巻き込まれてゆく・・・。
ルパンといえばTVアニメ「ルパン三世」のイメージ強いが、こちらが本家アルセーヌ・ルパン。たしかに変装の名人で女好き、長いもみあげ(?)といった基本的なキャラは同じであるからなじみやすい。ルパンを演じるのはロマン・デュリス、自由奔放な紳士が似合っている。物語の鍵を握る伯爵夫人をクリスティン・スコット・トーマスが演じていて、100年も若さを保っているという妖しさ、年齢不詳の美しさを醸し出す。そして清純なクラリス役はエヴァ・グリーンである。今年は怪盗紳士アルセ−ヌ・ルパンが誕生して100年にあたるらしいが、フランス映画としての「ルパン」には意味があるのだろう。本作はシリーズ中の「カリオストロ伯爵夫人」をベースに、ルパンの幼少期なども描かれていてシリーズの集大成ともいえる。物語は王家の財宝の在りかを示すという3本の十字架を巡っての争奪戦。よくある泥棒の話ではあるが、父と子の確執さらに息子まで親子三代にわたるルパン家のストーリーも描かれる。そしてルパンを巡っての愛想劇も絡んでいて、さまざまな人間模様が交錯していく。それゆえに、この作品のテーマが何なのか分かりにくい部分だろう。それはいくつかの原作からかいつまんだストーリーの為か、伯爵夫人の魔性が強調されていてその行く末も気になるところだ。曖昧なエンディングもどう見るべきだろう・・・。古典的なストーリーがキャスティングのよさと現在の映像技術に救われているようにも感じる。
観終わって思うのは、この物語が描いたものは何か?ルパンの活躍を描いているのはもちろんだが、物語の中心は登場する女性達ではないだろうか。それは、父の死の真相を知っていたであろう母。ルパンの子供を身ごもり違う生き方を迫るクラリス。薬によって虜にしようとする伯爵夫人。どうもルパンが盗んだのは“女性の心”ともいえるが、それでも自由奔放に生きる姿は束縛から必死に逃げているようにも見える。決して自分の心は盗まれないように・・・。
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