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07/25 |
『亡国のイージス』 |
yamao |
採点:★★★★ |
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『知られざる”無敵の盾”』
最新のイージスシステムを搭載した護衛艦“いそかぜ”は、テロリストと共謀した一部の乗員たちによって占拠されてしまった。彼らは都市を壊滅させる威力をもった新兵器によって東京を人質に、到底受け入れられない要求を突きつけた。他の乗員と共に離艦をさせられた先任伍長の仙石は、艦を奪還すべく単身乗り込んでゆく・・・。
福井晴敏 原作の小説を映画化したものであるが、ハリウッドのスタッフを迎えての映像化であり、テンポのよさと音楽による効果的な演出が新鮮だ。さらに実在のイージス艦を舞台に繰り広げられるドラマはリアルなもので、自衛隊の実情も垣間見える。これまで戦艦などを舞台にした作品は多いが、単なるドンパチや、人間ドラマだけ、はたまた自衛隊の広報では・・といったものまであるが、このあたりのバランスが絶妙だ。娯楽作として十分楽しめるし、作品のメッセージは難解に思えるが伝わるものはある。訴えかけてくるのは主要な登場人物である仙石(真田広之)、如月(勝地 涼)、宮津(寺尾聡)、工作員ヨンファ(中井貴一)それぞれの思いだろう。しかし、命がけの行動の裏にある思いはどうも伝わらない。ときおり挿入されている断片的なカットだけでは理解できないのだろう。映像化する難しさかもしれないが、丁寧に描いてほしいものだ。物足りない部分は原作を読むとよく分かるのだが、仙石と如月を結びつける絵画を通した心の交流も意味深なのである。そうでなければ仙石が艦に戻った理由もみつからないだろう。
イージスとは無敵の盾の意味だが、平和に暮らせる世界では見過ごされてきた、見ないようにしてきた現実の重さがある。専守防衛とは・・、守りに徹すること、しかし先に撃たなければ撃たれてしまう現実を戦闘シーンで見せ付ける。そして、躊躇なく任務を追行しようとする如月に「それでも撃つ前に考えるだろう。」そう言い放つ仙石の言葉には、矛盾した理念と理想が交錯する。はたして日本は国としての在りようを無くしているのか?守るに値しないのか?そんなはずはないと思いたい。守るべきは人であり、“無敵の盾”それを使うのもまた人なのだから。
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