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07/25 |
『リンダ リンダ リンダ』 |
ぽち |
採点:★★★★ |
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『等身大の女子高生がキラキラ輝く青春バンド・ムービー』
青春映画といえば、ヤケドしそうな熱気にあふれた映画を連想しがち。しかし、この映画はかなり変わったタッチです。
高校生活最後の文化祭に向けて、バンドの練習を続けてきた恵(香椎由宇)、響子(前田亜季)、望(関根史織)、萌、凛子の5人。だが、文化祭前日、ギターの萌が指を骨折、ボーカルの凛子も脱退する。残されたメンバーは、3人だけで演奏できる曲を探して、ブルーハーツの「リンダ リンダ」に決める。とはいえ、肝心のボーカルが不在。恵 は、たまたま通りかかった韓国からの留学生ソン(ペ・ドゥナ)に声をかけるのだが……。
こうして、文化祭を目前にしたボーカル不在の女子高生バンドが、本番までわずか数日の猛特訓を重ねて当日を迎える物語。まさに青春映画にピッタリの素材です。しかし、『ばかの箱舟』『リアリズムの宿』などで知られる山下敦弘監督は、ぬぼーっとした独特の間とそこから生まれるユーモアを特徴とする、一風変わった作風の人。今回もそのタッチは健在で、やや間延びしたような、一歩下がった視点からの描写が印象的。クライマックスを除けば、盛り上がる場面もほとんどありません。
およそ青春映画とは異質に思われるこのタッチ。ところが、これが意外にハマっているのです。過剰なアツさや盛り上がりがない分、等身大でリアルな女のコたちの姿がよく描けています。徹夜の練習、他愛無いおしゃべりなど、彼女たちの体温がそのまま伝わってきました。全編にみずみずしさがタップリ。独特のユーモア感覚も健在です。特に笑えるのが、留学生ソンと彼女に好意を寄せる男子生徒との奇妙な会話。
4人のバンドメンバーはみんなクッキリと個性が際立っています。なかでも注目はペ・ドゥナ。『ほえる犬は噛まない』『子猫をお願い』など過去の出演作でも見られた不機嫌そうな顔はもちろん、他人の恋愛話に異様な興味を示すユーモラスなかわいさも披露。ライブ前夜に体育館の舞台で、1人でメンバー紹介するシーンは名演と呼べるかも。そして、ラストのはじける笑顔が素晴らしい! 彼女の演技で★1つプラス!!
ちなみに、彼女たちのクラブ顧問を演じている甲本雅裕は、ブルーハーツ(現ザ・ハイロウズ)の甲本ヒロトの実の弟サンです。
女子高生のバンドにかける思いと友情を等身大で描いた青春バンド・ムービーの秀作。女のコたちのひたむきで一途な姿を見ているうちに、ボクももう一度あの頃に戻りたくなってしまいました。見終わってだいぶ経った今も、頭の中では「リンダ リンダ」が鳴り響いています。もしかして、これを観たら、あなたも今からバンドがやりたくなっちゃうかもヨ!?
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