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05/27 |
『ザ・インタープリター』 |
桜井淑実 |
採点:★★★ |
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『社会派監督、シドニー・ポラック、渾身の1本。人気・実力共にトップの二人を配して挑んだ政治サスペンス。』
マトボ共和国というアフリカの小さな国で起こった民族対立から始まった大量虐殺。この国の大統領・ズワーニに、責任が問われるが、彼が国連の総会で演説をすることになった。世界の注目が集まるのは当然。彼の暗殺計画を、ある女性が偶然に聞いてしまった。それは、国連通訳(インタープリター)のシルヴィア。実は、このマトボ共和国こそ、彼女が幼い頃に過ごした国。そして、家族を失ったところ。
要人警護にあたるシークレット・サービスのケラー捜査官は、大統領の警護とともに、シルヴィアの身辺も守ることになった。しかし、ケラーは、ほんの半月前に妻を亡くしたばかりだった。
本当に大統領の暗殺計画は存在するのか。シルヴィアの身辺を探るうちに、次々と事件が起きる。彼女に迫る危険。そして、大統領の演説は刻々と迫ってくる。
政治がらみの硬派の映画を撮らせたら、右にでる人はいないシドニー・ポラックの作品。それも、飛ぶ鳥落とす勢いの二コール・キッドマンとショーン・ペンの共演となれば、否が応でも期待は増してくる。
アフリカで、民族対立が生んだ悲惨な大量虐殺といえば、すぐにルワンダという国の事件を思い出す。同じ国の中で起こった悲劇。わずか3ヶ月の間に80万人が亡くなったといわれる。その出来事を舞台にした「ホテル・ルワンダ」という映画も製作され、日本での公開を待っているのだが、この映画はまさにルワンダの悲劇を彷彿させた。
映画は大統領暗殺計画というものを軸に、二重三重に謎を膨らませ、家族を失ったシルヴィアとケラーの心の奥底での結びつきを絡ませている。難しそうと敬遠するなかれ。国連の中での撮影は必見。政治的な駆け引きは、注意深く人物関係を考えないと、こんがらがりそうなので、集中して見てみよう。シドニー自身が、某大国を「落ち目のこの国で・・」とやけ気味に言い放つところも皮肉たっぷりで面白い。敬遠しがちな題材だが、目を見張る美しさのニコールと、本当にうまいショーンを配した事で、とっつきやすくなっている。
日本という小さな国に住んでいると、世界の出来事など、一切自分とは関係の無いことに思える。まるで無関心のままで行くのか、世界のさまざまなところで起きる悲劇に何かできる事は無いのか。どっちをとるかは、あなた次第だ。あなたにも何かできるはず。そのきっかけになりそうな映画だった。冒頭に、有名俳優オンパレードで、子供たちを救おうというキャンペーンが印象深い。
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