店長の映画言いたい放題『単騎、千里を走る。』
監督はチャン・イーモウ、日本ロケの監督は降旗康男。
漁師の高田(高倉健)は、仲たがいしている息子(中
井貴一)が末期ガンであることを、その妻(寺島しのぶ
)から聞く。そして息子が取り組んでいた中国南部の雲
南省での、舞踊俳優リー(リー・ジャーミン)の舞台を
撮影するため、ひとりで現地に赴くことにした。それは
息子との溝を埋める旅でもあった。言葉のわからない高
田は、旅行代理店のジャン(ジャン・ウェン)と、片言
の日本語の現地ガイドチュー(チュー・リン)に頼りな
がら、リーを探すが、そのリーは暴行罪で服役中だった
。彼に踊ってもらうため、役人らへ仲介を求め、なんと
か刑務所に訪問できた高田だが、リーは高田に自分の息
子ヤン・ヤン(ヤン・ジェンボー)への想いが重なり、
泣き崩れてしまい舞うことができない。高田はリーの息
子を連れてくることを誓い、息子の村へ向かった。やっ
とヤン・ヤンを見つけたそのとき、高田は自分の息子が
死んだことを知らされる。舞踊の撮影は、間に合わなか
ったのだ。
チャン・イーモウ監督が、高倉健に憧れて、高倉健の
ためにシナリオを練って作った映画。
『HERO』(2003)とかごつい映画も得意だが、本作は、
中国人キャストはほぼ全員素人。地元で生きる人たちの
リアルを引き出すという演出も得意な彼ならではの手法
である。
高倉健が、夕暮れの男鹿半島で、仁王立ちしてる。カ
モメが飛んでる向こうで、雲間から差す日の光が幾筋に
もなって水平線に刺さっている。
これって、泣くでしょ?泣けちゃうよね自動的に。
困ったな〜。こんな絵。
でも、これを撮ったのは、チャン・イーモウではなく
て、降旗監督なんだよね。降旗組(というか、高倉組)
としては、まぁ必然のカットなんだけど、こういうのっ
て中国の人たちには、届くのかな。
で、中国でのシーンのほうはというと、ん〜。まぁな
んといっても、高倉健のために書いたシナリオだからね
……。悪くはないですがね……。
寺島しのぶが、グッと抑えた最高の演技をしている。
一方、中井貴一は、しゃべるだけでもヘタさが滲み見
えてしまうぞ。というか、あの大向こうを張ったような
しゃべり方、改めてこいつってヘタだな〜と思いました。
ま、とにかく、健さんの、映画です。
そうそう、『単騎、千里を走る。』というのは、三国
志のなかの話で、関羽が劉備の妻と共に曹操から脱出す
るという場面の、仮面劇のことである。
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