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06/02 |
『オペレッタ狸御殿』 |
ムービーランド |
採点:★★★★☆ |
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『店長の映画言いたい放題「オペレッタ狸御殿」』
がらさ城の主、安土桃山(平幹二朗)は現世一の美貌を自慢していたが、推定 100歳の預言者びるぜん婆々(由紀さおり)に、息子の雨千代(オダギリ ジョー)が殿の存在を脅かすと言われ、かつての妻と同じように、雨千代を霊峰・快羅須山に追放した。雨千代はその途中の狸ヶ森で、訳あって唐からきた美しい狸姫(チャン・ツィイー)と出会う。二人は瞬く間に恋に落ちるのだが、人と狸は本来、愛し合ってはいけないもの。いくつもの困難の後、遂に狸姫は倒れてしまう。救う手立てはただひとつ、快羅須山に住む極楽蛙の鳴き声を聞くことだ。狸御殿の狸たちが尻込みする中、雨千代がひとり、快羅巣山へ向かうのだった。
ぶっ飛び映画の登場だ!
狸を題材にした映画は、太平洋戦争中より続く日本映画のお家芸である。たしかに、狸=陽気のイメージにオペレッタの要素が結びつくのは難しくないかも。当時より大スターが歌い踊ることで、奇妙で摩訶不思議なジャンルが確立していったのだった。 鈴木清順は宮城千賀子のファンだったんだそうだ。で、彼女が主演した『歌ふ狸御殿』(1942)を当時観て(“当時”というのが、もう凄い!)、いつかは“狸もの”に挑戦しようと思っていたんだそうだ。とんでもない82歳である。
“狸もの”には、古今きっての大スターが主演しなければならないというのが清順の持論らしいが、起用されたのは、あろうことかチャン・ツィイーである。脚本は“唐から来た狸姫”となっているが、だからといってさ〜、たしかに歌って踊れるとはいえ、天下のチャン・ツィイーだぜ。と思うのだが、本人はまんざらではないというのがこれまた凄い。清順マジックにかかってしまっているのだった。でも彼女は、やっぱり巧いよ。プロポーションも抜群だし。
そんなチャンを、実は薬師丸ひろ子が食っちゃってる。立ち居振る舞いはもちろん、歌は相変わらず巧いし、存在感があるのだった。
由紀さおりも良い。歌はもちろんだけど、演技が斬れてる。
いちおう、お薦め度は 4.5ポイントだけど、ガツガツした人とか心に余裕のない人とか洒落の通じない人は、この映画は観てはいけません。チープさを強調した舞台とか、ヘンテコなCG(清順の頭の中はきっとあのようになっているのだろう)とか、金ピカの蛙とかを見て、憤ること間違いないですから。または、こういう類の映画を楽しめる気がしない人は、劇場ではなくて映画ソフトが出回ってからそれを借りましょう。それで充分でしょう。でも、連綿と続いてきた日本映画の正統派喜劇の匂いを嗅ぎたい人、限られた予算で頑張って作っていた邦画全盛の時代の手触りを現代調&清順調にアレンジしなおした世界に興味を持った人は、ぜひチャレンジしてほしい(深読みなし。“チャレンジ”ですよ、挑戦!)。
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